WEEKLY PICKUP  050 ARMAGEDDON
WEEKLY PICKUPは、70年代を中心にしたロックの埋もれそうな名盤・迷盤を紹介しています
ARMAGEDDON (1975)


  1. BUZZARD
  2. SILVER TIGHTROPE
  3. PATHS AND PLANES AND FUTURE GAINS
  4. LAST STAND BEFORE
  5. BASKING IN THE WHITE OF THE MIDNIGHT SUN
    a) Warning Comin' On
    b) Basking In The White Of The Midnight Sun
    c) Brother Ego
    d) Basking In The White Of The Midnight Sun (Reprise)
PRODUCE : ARMAGEDDON
  • KEITH RELF : VOCALS, HARP
  • LOUIS CENNAMO : BASS
  • MARTIN PUGH : GUITARS
  • BOBBY CALDWELL : DRUMS, PIANO
アルマゲドンといえばブルース・ウィルス主演の映画を一番最初に思い浮かべる人ばかりだと思いますが、キリスト教の善と悪の最終戦争であるアルマゲドンの名前を冠したグループが昔あったのです。しかも、アナログ販売当時は『ハルマゲドン』だったグループのデビュー作にして唯一の作品です。元ヤードバーズのヴォーカリストだったキース・レルフ(その後ルネッサンスを結成)が結成したバンドですが、バックを固めているメンバーの演奏力の高さにこそ、このアルバムの価値があるんです。

コロシアム〜スティームハマー出身のルイス・セナモ、スティームハマーのギタリストだったマーティン・ピュー、キャプテン・ビヨンドのドラマーだったボビー・コールドウェル(AORの人とは同名異人)という錚錚たるメンバーによって演奏されるのです。そのハードエッジな演奏に絡むキース・レルフのハープという不思議な組み合わせが、なんともいえない味を出しています。ハード・ロックに分類されてはいますが、プログレッシヴな面も持ち合わせていてB面の大部分を使って展開される�イ覆疋ぅ鵐好判纏襪侶晃�があります。そういう意味ではプログレ好きの方にも十分に聴き応えがあるのではないでしょうか。

高速ギターのハードなフレーズで1曲目からノリノリです。キース・レルフといえば初期ルネッサンスでのクラシカルな印象があったためにレコード屋で視聴した時の驚きは今でも覚えています。小遣いの残金も気にせず即決で買ってしまいました。この一曲目は、ハード・ドライヴィングな中にもフォーキーなメロディが隠れていてなかなかの名曲です。長めの曲ですが曲構成も抜群で飽きません。2曲目は、一曲目の激しさとは正反対に落ち着いた美しく幻想的なフォーク調の作品です。初期のイエスにも似た感じで心和む作品に仕上がっています。3曲目は、怒涛のごり押しハード・ロックです。繰り返されるギター・リフに懇親の力を込めてたたかれるドラム、その音の洪水の中をすり抜けて行くような浮遊感のあるキースのヴォーカルが印象に残ります。

4曲目は、トラディショナルな歌メロにファンキーでハードな演奏が見事な作品です。後半のキースのハープとピューによるギターによるバトル、それをしっかり支えるドラムトベースのアンサンブルが最高です。もうプログレと言うべきかもしれません。このアルバムの最大の聴き物である組曲形式の5曲目は、メンバーの演奏技術の高さを十二分に堪能できる作品です。基本的には70年前後のブルース・ロック的な展開が中心になっていますが、ピューのギターがリフにリードにとフィーチャーされていてギター好きには堪りません。そこにまたしてもキースのハープが少し顔を出したりして良い味付けになっています。組曲の最後もごり押しハード・ロックで盛大に幕が降ります。

2005年の今年、「Rock Legend Series」の一枚として紙ジャケ限定生産されました。涙が出るほどうれしかったのです。メンバーの出身であるルネッサンスとコロシアム、スティチームハマー、キャプテンビヨンドが見事に融合した一枚です。心ある?評論家の方はハード・ロックの名盤として取り上げてくれたりもしますが、1975年発売というのが災いしているのかも。悲しいことに、キース・レルフは1976年にギターの感電によりこの世を去ってしまいます。キースの遺作ともなってしまった作品です。