WEEKLY PICKUP  045 SANTANA
WEEKLY PICKUPは、70年代を中心にしたロックの埋もれそうな名盤・迷盤を紹介しています
FESTIVAL(1976)


  1. CARNAVAL
  2. LET THE CHILDREN PLAY
  3. JUGANDO
  4. GIVE ME LOVE
  5. VERAO VERMELHO
  6. LET THE MUSIC SET YOU FREE
  7. REVELATIONS
  8. REACH UP
  9. THE RIVER
  10. TRY A LITTLE HARDER
  11. MARIA CARACOLES
  • CARLOS SANTANA : GUITAR, BASS�Ν���PERCUSSION
  • TOM COSTER : KEYBOARDS
  • PABLO TELLEZ : BASS, MATON, Vo.��
  • GAYLORD BIRCH : DRUMS, PERCUSSION, TYMPANI
  • CHEPITO AREAS : TIMBALES, CONGAS, PERCUSSION
  • RAUL REKOW : CONGAS, PERCUSSION
  • LEON PATILLO : PIANO, VOCAL�Ν���
  • PAUL JACKSON : BASS�き�
PRODUCE : DAVID RUBINSON
名作『アミーゴ』の二番煎じといわれる作品ですが、『アミーゴ』に勝るとも劣らない作品なのです。と、声を大にしていいます。きっぱり。多作でも知られるサンタナですが、前作発表の9ヵ月後にこの作品を発表したことからも当時の調子の良さがわかるのではないでしょうか。メンバーが流動的だったらしく、曲によっては十分にメンバーが揃っていない(サンタナがベースを弾いたりしています)にもかかわらず録音された曲もあるようです。

プロデュースも前作と同じくソウルやフュージョン関係のプロデュースで有名なデヴィッド・ルビンソンが担当していますのでファンキーでソウルフルな味付けがなされています。しかし、初期サンタナの重要なメンバーだったホセ・チェピート・アレアスの復帰はうれしい限りですよね。あの力強いティンバレスやコンガが十分に堪能できるんです。また、一時期サンタナに在籍したレオン・パティロも作曲やヴォーカルにと精力的にがんばっています。

サンバ・ホイッスルの号令によって始まるアルバムは、一曲目から3曲目までが途切れることなく演奏されます。ラテン・パーカッションがうなりダンサブルなラテン・コーラスが皆さんを踊りの渦に誘ってくれます。カルロスのギターを合図に始まる2曲目は、歌物ではありますが独特のトーンのカルロスのギターがハードに迫ります。続く3曲目でカーニバルは最高潮に達し、パーカッションもキーボードもギターもうなる、うなる。この8分間だけでも、満足感が溢れると思いますよ。4曲目は、その興奮をクール・ダウンさせるかのようなメロウなソウル・ナンバー。レオン・パティーロの美しいヴォーカルが印象に残る作品です。5曲目は、美しいアコースティック・ギター・サウンドが郷愁を誘うサンタナ流ラテン・ロック・バラード。カルロスがベースを弾く6曲目は、ファンキーでダンサブルな作品です。カルロスはギターでも大活躍で、久々にロックっぽいギターを披露しています。

7曲目は、スローなボレロからアップ・テンポに展開されていく哀愁シリーズ(?)の第2弾です。ボレロのリズムを刻むドラムが、徐々に近づいてくる粋な演出に脱帽の作品。「哀愁のヨーロッパ」同様の盛り上がりは完全にサンタナならではの曲風になってしまいました。ギターのトーンやボリュームのコントロールにも脱帽です。8曲目は、7曲目の後半部と同様にフュージョン色の濃いファンキーな作品で、同じ1976年に発表された『ワイヤード』におけるジェフ・ベックとヤン・ハマーに対抗しているかのような音色も当時を色濃く表しています。タイトルどおりにゆったりとしたリズムでしみじみと歌い上げられる9曲目、ラテンとソウルが合体しおしゃれなミディアム・テンポのダンス・ナンバー10曲目、そして、いよいよカーニバルもフィナーレを迎えます。ホーン・セクションがど派手に参加して情熱的に盛り上げてくれる最終曲によってカーニバルが終焉します。

作品のできも素晴らしいのですが、デヴィッド・シンガーによるカヴァー・アートもサンタナの作品の中で一二を争う美しいできばえです。