WEEKLY PICKUP  036 DOOBIE BROTHERS
WEEKLY PICKUPは、70年代を中心にしたロックの埋もれそうな名盤・迷盤を紹介しています
TOULOUSE STREET (1972)


  1. LISTEN TO THE MUSIC
  2. ROCKIN' DOWN THE HIGHWAY
  3. MAMALOI
  4. TOULOUSE STREET
  5. COTTON MOUTH
  6. DON'T START ME TO TALKIN'
  7. JESUS IS JUST ALRIGHT
  8. WHITE SUN
  9. DISCIPLE
  10. SNAKE MAN
  • TOM JOHNSTON : GUITAR, HARMONICA, VOCAL
  • PAT SIMMONS : GUITAR, VOCAL
  • TIRAN PORTER : BASS, VOCAL
  • JOHN HARTMAN : DRUMS, PERCUSSION
  • MICHAEL HOSSACK : DRUMS
  • DAVE SHOGREN : BASS on ��, Vo on ��
GUEST
  • BILL PAYNE : PIANO, ORGAN
グラミー賞獲得の『ミニット・バイ・ミニット』を中心にしてドゥービー・ブラザースを考えると名作でありながら取り上げられることの少ないアルバムです。新しいメンバーを加入させるたびにそのスタイルを変化させていくバンドの基本になった作品であるとともに、プロデューサーのテッド・テンプルマン、エンジニアのドン・ランディーの手腕も光っています。

このアルバムは、ドゥービー・ブラザーズとしては2枚目になりますが、日本盤としては一番最初に紹介されました。1曲目の「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」はCMソングやテレビ番組の挿入歌として使われることが多いのでご存知の方も多いと思いますが、ぜひアルバムを通しで聴いてほしい1枚でもあります。

アコースティックとエレクトリックの絶妙な組み合わせによるギター・サウンドとすばらしいコーラス・ワークがセンスよくリズミカルに展開されていきます。そのリズミカルな部分を強調できた要因のひとつにタイラン・ポーターの加入があげられます。前任者のベース奏者デイヴ・ショグレンに比べて転がるような?ノリの良い音を出すのが特徴で、タイトなカッティングによるギター奏法を得意とするトム・ジョンストンの曲にマッチしています。それに加えてリトル・フィートのキーボード奏者ビル・ペインの献身的でセンスあふれるサポートにも注目してください。

ドゥービーのすべてを凝縮した魅力あふれる曲「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」でアルバムは始まります。アコースティック・ギターを中心に抜群のハーモニーが心地よく耳に響く名曲です。ジェット・マシーンの導入や控えめなエレクトリック・ギターによるソロも光ってます。2曲目もトム・ジョンストンの曲でトムらしいアップ・テンポのロックに仕上がっています。リズム・ギターのカッティングやビル・ペインの力強いピアノなど聴き応え十分の曲です。3曲目は、レゲエのリズムを取り入れたパット・シモンズの曲で、ご機嫌なナンバーです。ウエスト・コーストのドゥービーらしくアレンジが施されていてストレートなレゲエではないところに脱帽です。タイトル曲の4曲目もパットの作品ですが、パットらしくフォーク調の作品で2台のアコースティック・ギターによる演奏が美しい作品です。デイヴ・ショグレンが参加しています。5曲目は、ホーンセクションの導入や緊張感のあるギターの効果的な挿入で切れのあるR&Bに仕上がった作品です。この曲は、オリジナルではなく「思い出のサマーブリーズ」などのヒットで知られるS&Cことシールズ&クロフツの作品です。こういう選曲をするところなども並みのセンスではないということでしょうか。

B面最初の曲もカヴァー曲です。しかし、今度はブルースです。ブルース・ハープ奏者ソニー・ボーイ・ウィリアムソンの作品をホーンセクションの導入によって大胆にアレンジしています。7曲目もカヴァーですが、このアルバム中最大の聴き物といっても過言ではないと思います。強調されたコンガの音や間奏のブルージーな展開などオリジナルといってもいいほどの完成度の高さを誇っています。8曲目は、アコースティック・ギターの弾き語り的なトムの作品にちょっぴり味付けのされた心和む曲です。9曲目は、ハードなナンバーで次作の「ロング・トレイン・ランニン」にも通じるスピーディーな作品です。ダブルで迫るギターにドラム、その効果を最大に生かしてノリノリの演奏を聴かせてくれます。最後は短い曲ですが、アコースティック・ギターの演奏にドラムが入ってきていきなりフェード・アウトという粋な演出がたまりません。余韻を残す卑怯な終わり方で、もう一度レコードに針を落としてしまいます。

TOPへもどる