ROCK STANDARD  024 YES
ROCK STANDARDは、70年代を中心にロックに変革をもたらした名盤・迷盤を紹介しています
DRAMA(1980)


01 MACHINE MESSIAH
02 WHITE CAR
03 DOES IT REALLY HAPPEN ?
04 INTO THE LENS
05 RUN THROUGH THE LIGHT
06 TEMPUS FUGIT

TREVOR HORN : Vocal, Bass
GEOFF DOWNES : Keyboards, Vocoder
ALAN WHITE : Drums, Percussion
CHRIS SQUIRE : Bass, Vo., Piano
STEVE HOWE : Guitar, Vo.
大御所と呼ばれるグループが新興勢力に押され気味になり音楽雑誌に掲載される機会が少なくなった時代に発表されたアルバムです。看板であったジョン・アンダーソン、リック・ウェイクマンの脱退という危機に対して出した結論は、ロックの新しい流れを巧みに取り入れることにより、自分たちの得意技である神秘的でシンフォニックな面をも際立たせる起死回生のハードな作品の制作だったのです。

新しい流れとは、当時「ラジオスターの悲劇」の大ヒットで注目されていたバグルズの二人、トレバー・ホーンとジェフ・ダウンズがもたらしたテクノ・ポップ的な要素ですが、キーボード群の使い方のセンスの良さときたらたまりません。それまでの優雅なリック・ウェイクマンとは違い、切れのある展開を重視しているように思えます。

シンフォニックな大作を発表していた時代からのファンと『90125』により新たにファンになった人たちの狭間にあたるためかCD化が一番遅かった作品でもあるんです。そのような無視?に じっと耐えてきただけの価値のある作品です。ジャケットにはスティーヴ・ハウの演奏しているギターが曲ごとにクレジットされていて、力の入れようがわかるというものです。実際にスティーヴ・ハウは八面六臂の活躍をしていますし、アラン・ホワイトも正確にリズムを刻んでいた従来のドラミングとは違い、かなりハードになって前面に出てきています。クリス・スクワイアに至っては、何度もリード楽器的な展開をしていて痛快この上ないといった感じです。クリス自身が、一番楽しかったのではと思います。

音の面以外にも、『イエス=永遠の肯定』であることの証明として、アルバム・カバーがヒプノシスからロジャー・ディーンに戻り、6人目のイエスとまで呼ばれたエディー・オフォードが全面的にではありませんがプロデュースに係わっていることが上げられます。

アルバムは、一連のイエスの流れから大きくかけ離れているわけではなく、『究極』、『TORMATO』などと同じように比較的コンパクトな曲やタイトでリズミカルな曲により構成されています。�,�10分程度、�い�8分程度の曲で目まぐるしく変化する曲調と幻想的な部分が合体した作品で演奏技術の高さが際立った従来のイエス的展開の曲になっています。しかし、トレヴァー・ホーンの高音部の声は、ジョン・アンダーソンに激似です。3分弱の�△鉢い蓮▲丱哀襯垢�持ち込んだ曲で、�い魯丱哀襯垢離札�ンドの中で「I AM A CAMERA」として再録音されて発表されています。アランの正確無比のドラミングには脱帽です。クリスのベースによって導かれる��は、非常にタイトな展開がされる曲で『90125』への発展が予想できる曲調になっています。クリスのリッケンバッカーが唸ります。

あまり評価されていないような気もしますが、今こそ再評価されるべきアルバムだと思います。聴き終えた後の爽快さがたまりません。たぶん、もう一度スタートボタンを押してしまうはずです。

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